GNU 劣等一般公衆利用許諾契約書

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このGNU 劣等一般公衆利用許諾契約書はGNU ライブラリ一般公衆利用許諾契約 書の後継としてみなされるものです。この名称変更がなぜ必要だったかについ ての説明は、あなたの次のラ イブラリには劣等GPLを適用すべきでない理由の記事をご覧下さい。

もくじ


GNU 劣等一般公衆利用許諾契約書

バージョン 2.1、1999年2月
日本語訳、2002年8月14日

Copyright (C) 1991, 1999 Free Software Foundation, Inc.
59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA  02111-1307  USA
この利用許諾契約書を、一字一句そのままに複製し頒布することは許可する。
しかし改変は認めない。

[これは劣等GPLとしては最初の公開版です。劣等GPLはGNU ライブラリ公衆利
用許諾契約書 バージョン2の後継とみなされるので、バージョン番号は2.1 と
なっています。]
This is an unofficial translation of the GNU Lesser General Public License into Japanese. It was not published by the Free Software Foundation, and does not legally state the distribution terms for software that uses the GNU LGPL--only the original English text of the GNU LGPL does that. However, we hope that this translation will help Japanese speakers understand the GNU LGPL better.
(訳: 以下はGNU Lesser General Public Licenseの非公式な日本語訳です。こ れはフリーソフトウェア財団(the Free Software Foundation)によって発表さ れたものではなく、GNU LGPLを適用したソフトウェアの頒布条件を法的に有効 な形で述べたものではありません。頒布条件としてはGNU LGPLの英語版テキス トで指定されているもののみが有効です。しかしながら、私たちはこの翻訳が、 日本語を使用する人々にとってGNU LGPLをより良く理解する助けとなることを 望んでいます。)
翻訳は 八田真行<mhatta@gnu.org>が行った。原文はhttp://www.gnu.org/licenses/lgpl.html である。誤訳の指摘や改善案を歓迎する。

はじめに

ソフトウェア向けライセンスの大半は、あなたがそのソフトウェアを共有した り変更したりする自由を奪うよう設計されています。対照的に、各種のGNU 一 般公衆利用許諾契約書は、あなたがフリーソフトウェアを共有したり改変した りする自由を保証する--すなわち、ソフトウェアがそのユーザすべてにとって フリーであることを保証することを目的としています。

このライセンス、「劣等一般公衆利用許諾契約書」は、フリーソフトウェア財 団やこの契約書を適用すると決めたフリーソフトウェア財団以外の作者による 特定のソフトウェアパッケージ--典型的にはライブラリ--のいくつかに適用さ れます。あなたもこの契約書を適用することができますが、私たちとしてはま ず最初に、ある特定の用途においてこの契約書と通常の一般公衆利用許諾契約 書のどちらを適用するのが戦略としてより優れているかを、以下の説明に即し て注意深く考えてみることをおすすめします。

私たちがフリーソフトウェアと言うとき、それは利用の自由について言及して いるのであって、価格は問題にしていません。私たちの提示する各種一般公衆 利用許諾契約書は、あなたがフリーソフトウェアの複製を頒布する自由を保証 するよう設計されています(希望に応じてその種のサービスに手数料を課す自 由も保証されます)。また、あなたがソースコードを受け取るか、あるいは望 めばそれを入手することが可能であるということ、あなたがソフトウェアを変 更し、その一部を新たなフリーのプログラムで利用できるということ、そして、 以上で述べたようなことができるということがあなたに知らされるということ も保証されます。

あなたの権利を守るため、私たちはライブラリを頒布する者があなたの有する これらの権利を否定することや、これらの権利を放棄するよう要求することを 禁止するという制限を加える必要があります。よって、あなたがライブラリの 複製物を頒布したりそれを変更したりする場合には、そういった制限のために あなたにある種の責任が発生することになります。

例えば、もしあなたがライブラリの複製物を頒布する場合、有料か無料かに関 わらず、あなたは私たちがあなたに与えた権利を全て受領者に与えなければな りません。また、あなたは彼らもソースコードを受け取るか手に入れることが できるよう保証しなければなりません。もしあなたがライブラリと他のコード をリンクするならば、あなたは受け取る人がライブラリに変更を加えてそれを 再コンパイルしたのちにそういったコードをライブラリと再リンクできるよう、 彼らに完全なオブジェクトファイルを提供しなければなりません。そして、あ なたは彼らに対して以下で述べる条件を示し、彼らに自らの持つ権利について 知らしめるようにしなければなりません。

私たちはあなたの権利を二段階の手順を踏んで保護します。(1) まずライブラ リに対して著作権を主張し、そして (2) あなたに対して、ライブラリの複製 や頒布または改変についての法的な許可を与えるこの契約書を提示します。

個々の頒布者を保護するため、私たちはフリーなライブラリには何の保証も無 いということを極めて明確にしておきたいと思います。また、ライブラリが誰 か他人によって改変され、それが次々と頒布されていったとしても、その受領 者は彼らが手に入れたライブラリがオリジナルのバージョンでは無いこと、そ して原作者の名声は他人によって持ち込まれた可能性のある問題によって影響 されることがないということが分かるようにしたいと思います。

最後に、ソフトウェア特許がいかなるフリーのプログラムの存在にも不断の脅 威を投げかけていますが、私たちは、一企業が特許保有者から制約の厳しいラ イセンスを得ることによって、フリーなプログラムのユーザを事実上制限する ようなことがないよう保証したいと思います。そこで、私たちはあるライブラ リ向けに得られたいかなる特許ライセンスも、このライセンスで規定されてい る利用の自由を完全に満たしていなければならないと要求します。

いくつかのライブラリを含め、GNU ソフトウェアのほとんどは通常のGNU 一般 公衆利用許諾契約書によって保護されています。このライセンス、「GNU 劣等 一般公衆利用許諾契約書」は、ある種の特定のライブラリに適用されるもので、 通常の一般公衆利用許諾書とはかなり異なっています。私たちはある種のライ ブラリについて、それを非フリーなプログラムとリンクすることを許可する場 合にはこの契約書を適用しています。

あるライブラリがあるプログラムとリンクされる場合、それが静的にリンクさ れるか共有ライブラリとして利用されるかは問わず、両者の結合したものは法 的に言って結合著作物、すなわち元のライブラリの派生物となります。このよ うな場合、通常の一般公衆利用許諾書では、全体としての結合物がライセンス の規定する自由の基準に適合する場合のみそのようなリンクを許可しています。 いっぽう劣等一般公衆利用許諾書では、ライブラリを他のコードとリンクする 許可に関して、より緩い基準で評価します。

私たちはこのライセンスを「劣等」一般公衆利用許諾契約書と呼びますが、そ れはこのライセンスが、ユーザの自由を護るということについて通常の一般公 衆利用許諾契約書よりも「劣る」からです。また、このライセンスは非フリー なプログラムと競争する上で、他のフリーソフトウェア開発者たちにより小さ な優位しかもたらしません。こういった不利な点があるので、私たちは多くの ライブラリに通常の一般公衆利用許諾契約書を適用しています。しかし、ある 特殊な状況下では劣等ライセンスを適用した方が有利なこともあります。

例えば、稀なこととは言え、あるライブラリがデファクトスタンダードになる ように、そのライブラリの可能な限り広汎な利用を促進する特別な必要が生じ ることがあります。これを達成するためには、非フリーなプログラムでもライ ブラリが使えるよう許可しなければなりません。それほど珍しくない事例とし ては、フリーなライブラリが、広く使われている非フリーなライブラリと同じ 機能を提供するという場合があります。この場合、フリーなライブラリをフリー ソフトウェアにおける使用のみに制限しても得られるものはほとんどありませ んから、私たちは劣等一般公衆許諾契約書を適用しています。

他のケースとしては、ある特定のライブラリを非フリーなプログラムにおいて も利用できるようにすると、より多くの人々が大多数としてのフリーソフトウェ アを使うことが可能となる場合があります。例えば、GNU C ライブラリを非フ リーなプログラムにおいて利用する許可を与えれば、より多くの人々がGNU オ ペレーティングシステム全体、あるいは同様にその変種である GNU/Linux オ ペレーティングシステムも使えるようになるのです。

たとえ劣等一般公衆利用許諾書がユーザの自由を保護するという観点からは 「劣る」ものであっても、LGPLで保護されたライブラリとリンクされているあ るプログラムのユーザが、そのプログラムをライブラリの修正版を使って実行 する自由とそのために必要な手段を有することは十分に保証されます。

複製や頒布、改変についての正確な条件と制約は以下で述べていきます。「ラ イブラリを基にした著作物」と「ライブラリを利用する著作物」の違いによく 注意してください。前者はライブラリから採られたコードを含んでおり、一方 後者は実行するためにライブラリと結合されなければならないということを意 味しています。

複製、頒布、改変に関する条件と制約

0. この利用許諾契約は、そのソフトウェアライブラリ(またはその他のプログラ ム)をこの劣等一般公衆利用許諾契約書(「この契約書」とも表記)の定める条 件の下で頒布することができる、という告知が著作権者かその他正当な権利を 有する団体によって記載されたソフトウェアライブラリまたはその他のプログ ラムに適用される。それぞれの契約者は「あなた」と表現される。

「ライブラリ」とはソフトウェア関数やデータを集めたもので、(ライブラリ に含まれるいくつかの関数やデータを利用する)アプリケーションプログラム とリンクして実行形式を作成するのに便利なよう準備されたものを意味する。

以下で「『ライブラリ』」と表記した場合は、この契約書で指定された条件に 従って頒布されているソフトウェアライブラリまたはそのような著作物全般を 意味する。「ライブラリを基にした著作物」とは、『ライブラリ』か、著作権 法が規定するその派生物すべてのどちらかを指す。すなわち、『ライブラリ』 かその一部を、全く同一のままか、改変を加えたか、あるいは直接他の言語に 翻訳された形で含む著作物のことである(「改変」という語の本来の意味から はずれるが、以下では翻訳も改変の一種と見なす)。

ある著作物の「ソースコード」とは、それに対して改変を加える上で好ましい とされる著作物の形式を意味する。あるライブラリにとって完全なソースコー ドとは、それが含むモジュールすべてのソースコード全部に加え、関連するイ ンターフェース定義ファイルのすべてとライブラリのコンパイルやインストー ルを制御するために使われるスクリプトをも加えたものを意味する。

複製や頒布、改変以外の活動はこの契約書ではカバーされない。それらはこの 契約書の対象外である。『ライブラリ』を利用するプログラムを実行する行為 自体に制限はない。また、そのようなプログラムの出力結果は、その内容が 『ライブラリ』を基にした著作物を構成する場合のみこの契約書によって保護 される(プログラムを書くために使われるツールでの『ライブラリ』の利用は 関係ない)。このような線引きの妥当性は、『ライブラリ』が何をするのか、 そして『ライブラリ』を利用するプログラムが何をするのかに依存する。

1. それぞれの複製物において適切な著作権表示と保証の否認声明(disclaimer of warranty)を目立つよう適切に掲載し、またこの契約書および一切の保証の不 在に触れた告知すべてをそのまま残し、そしてこの契約書の複製物を『ライブ ラリ』と共に頒布する限り、あなたは『ライブラリ』の完全なソースコードの 複製物を、あなたが受け取った通りの形で複製または頒布することができる。 媒体は問わない。

あなたは、複製を譲渡するという物理的行為について手数料を課しても良いし、 希望によっては手数料を取って交換における保護の保証を提供しても良い。

2. あなたは自分の『ライブラリ』の複製物かその一部を改変して『ライブラリ』 を基にした著作物を形成し、そのような改変点や著作物を上記第1節の定める 条件の下で複製または頒布することができる。ただし、そのためには以下の条 件すべてを満たしていなければならない:

3. あなたは『ライブラリ』のあるコピーに対して、このライセンスの代わりに通 常の GNU 一般公衆利用許諾契約書の条件を適用しても良い。そうするために は、あなたはこのライセンスに言及する告知をすべて、それらがこのライセン スではなく通常の GNU 一般公衆利用許諾書バージョン2を指すよう変更しなけ ればならない。(もし通常の GNU 一般公衆利用許諾契約書のバージョン2より も新しいバージョンが登場していたならば、あなたは希望によっては代わりに そのバージョンを指定することができる)。これらの告知には、その他のいか なる改変も加えてはならない。

いったんあるコピーにこの改変が為されたならば、そのコピーに関してはそれ を覆すことはできない。よって、そのコピーからその後作られたコピーと派生 著作物のすべてには通常の GNU 一般公衆利用許諾契約書が適用されることに なる。

この選択肢は、あなたが『ライブラリ』のコードの一部をライブラリではない プログラムの一部としてコピーしたい場合に有用である。

4. あなたは上記第1節および2節の条件に従い、『ライブラリ』(あるいはその一 部、または第2節における派生物)をオブジェクトコードないし実行形式で複製 または頒布することができる。ただし、その場合あなたはそれらに対応する完 全かつ機械で読み取り可能なソースコードを添付し、上記第1節および2節の条 件に従いソフトウェアの交換で習慣的に使われる媒体で頒布しなければならな い。

オブジェクトコードの頒布が、指定された場所からコピーするためのアクセス 手段を提供することで為されるとして、その上でソースコードも同等のアクセ ス手段によって同じ場所からコピーできるようになっているならば、オブジェ クトコードと一緒にソースも強制的にコピーされるようになっていなくてもソー スコード頒布の条件を満たすものとする。

5. 『ライブラリ』のいかなる部分の派生物も含まないが、それとコンパイルされ るかリンクされることにより『ライブラリ』と共に動作するようデザインされ ているプログラムは、「『ライブラリ』を利用する著作物」と呼ばれる。その ような著作物は、単体では『ライブラリ』の派生著作物ではないので、この契 約書の範囲外に置かれる。

しかし、「『ライブラリ』を利用する著作物」に『ライブラリ』をリンクして 実行形式を作成すると、それは「『ライブラリ』を利用する著作物」ではなく、 『ライブラリ』の派生物となる(なぜならそれは『ライブラリ』の一部を含ん でいるから)。そこで、実行形式はこのライセンスで保護される。第6節ではそ のような実行形式の頒布の条件を述べる。

「『ライブラリ』を利用する著作物」が、『ライブラリ』の一部であるヘッダ ファイルから採られたコード等を利用する場合、ソースコードはそうではなく ても、その著作物をオブジェクトコードにしたものは『ライブラリ』の派生物 になる可能性がある。これが真であるかは、その著作物が『ライブラリ』抜き でもリンクされうる場合、あるいは著作物がそれ自身ライブラリの場合特に重 要である。これが真になるための閾値は法では正確には定義されていない。

もしそのようなオブジェクトファイルが、数字のパラメタやデータ構造のレイ アウト、アクセス機構または小さなマクロや小さなインライン関数(長さが 10 行かそれ以下)のみ利用するならば、そのオブジェクトファイルの利用は、そ れが法的に派生物とみなされようとみなされまいと制限されない。(このオブ ジェクトコードに加えて『ライブラリ』の一部を含む実行形式は依然として第 6節の条件下に置かれるであろう)。

他の場合、著作物が『ライブラリ』の派生物ならば、あなたはその著作物をオ ブジェクトコードにしたものを第6節の条件に従って頒布することができる。 そういったオブジェクトコードが直接『ライブラリ』自身とリンクされている かどうかは問わず、その著作物を含むいかなる実行形式の利用も第6節の条件 に従わなければならない。

6. 上記各節の例外として、あなたは「『ライブラリ』を利用する著作物」を『ラ イブラリ』と結合またはリンクして、『ライブラリ』の一部を含む著作物を作 成し、その著作物をあなたが選んだ条件の下で頒布することもできる。ただし その場合、あなたの条件は顧客自身の利用のための著作物の改変を許可し、ま たそのような改変をデバッグするためのリバースエンジニアリングを許可して いなければならない。

あなたは著作物のそれぞれのコピーに、『ライブラリ』がその著作物の中で用 いられていることと、その利用はこのライセンスで保護されていることを述べ たはっきりとした告知を載せねばならない。また、あなたはこのライセンスの コピーを一部提供しなければならない。もし著作物が実行時に著作権表示を表 示するならば、あなたはその中に『ライブラリ』の著作権表示を含めなければ ならず、更にユーザにこのライセンスのコピーの在処を示す参照文も含めなけ ればならない。また、あなたは以下のうちどれか一つを実施しなければならな い:

ある実行形式について、「『ライブラリ』を利用する著作物」は、それから実 行形式を複製する際必要なデータまたはユーティリティプログラムをすべて含 めた形で頒布されなければならない。しかし特別な例外として、その部分自体 が実行形式に付随するのでは無い限り、頒布されるものの中に、実行形式が実 行されるオペレーティングシステムの主要な部分(コンパイラやカーネル等) と通常一緒に(ソースかバイナリ形式のどちらかで)頒布されるものすべてを含 んでいる必要はないとする。

この必要条件が、オペレーティングシステムには通常付随しない、その他の独 占的なライブラリのライセンスの制限と矛盾することがあるかもしれない。そ のような矛盾が生じた場合、それはあなたがそういった独占的なライブラリと 『ライブラリ』を、あなたが頒布する実行形式の中で両方とも使うことはでき ないということを意味する。

(訳注: 本契約書で「独占的(proprietary)」とは、ソフトウェアの利用や再頒 布、改変が禁止されているか、許可を得ることが必要とされているか、あるい は厳しい制限が課せられていて自由にそうすることが事実上できなくなってい る状態のことを指す。詳しくはhttp://www.gnu.org/philosophy/categories.ja.html#ProprietarySoftware を参照せよ。)

7. あなたは、『ライブラリ』を基にした著作物であるライブラリの一部分を、こ のライセンスで保護されていない他のライブラリの一部分と一緒に一つのライ ブラリ中で併存させることができ、またそのような結合されたライブラリを頒 布することができる。ただし、その場合『ライブラリ』を基にした著作物とそ の他のライブラリの部分を分離した頒布も許可されていなければならず、また 以下の二点を行わなければならない:

8. あなたは『ライブラリ』を、この契約書において明確に提示された行為を除き 複製や改変、サブライセンス、リンク、あるいは頒布してはならない。他に 『ライブラリ』を複製や改変、サブライセンス、リンク、あるいは頒布する企 てはすべて無効であり、この契約書の下でのあなたの権利を自動的に終結させ ることになろう。しかし、複製物や権利をこのライセンスに従ってあなたから 得た人々に関しては、そのような人々がこの契約書に完全に従っている限り彼 らのライセンスまで終結することはない。

9. あなたはこの契約書を受諾する必要は無い。というのは、あなたはこれに署名 していないからである。しかしながら、他にあなたに対して『ライブラリ』や その派生物を改変または頒布する許可を与えるものは存在しない。これらの行 為は、あなたがこの契約書を受け入れない限り法によって禁じられている。そ こで、『ライブラリ』(あるいは『ライブラリ』を基にした著作物全般)を改変 ないし頒布することにより、あなたは自分がそのような行為を行うためにこの 契約書を受諾したということ、そして『ライブラリ』とそれに基づく著作物の 複製や頒布、改変についてこの契約書が課す制約と条件をすべて受け入れたと いうことを示したものと見なす。

10. あなたが『ライブラリ』(または『ライブラリ』を基にした著作物全般)を再頒 布するたびに、その受領者は元々のライセンス許可者から、この契約書で指定 された条件と制約の対象となっている『ライブラリ』を、複製や頒布、リンク、 あるいは改変する許可を自動的に得るものとする。あなたは、受領者がここで 認められた権利を行使することに関してこれ以上他のいかなる制限も課しては ならない。あなたには、第三者がこの契約書に従うことを強制する責任はない。

11. 特許侵害あるいはその他の理由(特許関係に限らない)から、裁判所の判決ある いは申し立ての結果としてあなたに(裁判所命令や契約など)このライセンスの 条件と矛盾する制約が課された場合でも、あなたがこの契約書の条件を免除さ れるわけではない。もしこの契約書の下であなたに課せられた責任と他の関連 する責任を同時に満たすような形で頒布できないならば、結果としてあなたは 『ライブラリ』を頒布することが全くできないということである。例えば特許 ライセンスが、あなたから直接間接を問わずコピーを受け取った人間が誰でも 『ライブラリ』を使用料無料で再頒布することを認めていない場合、あなたが その制約とこのライセンスを両方とも満たすには『ライブラリ』の頒布を完全 に中止するしかないだろう。

この節の一部分が特定の状況の下で無効ないし実施不可能な場合でも、節の残 りは適用されるよう意図されている。その他の状況では節が全体として適用さ れるよう意図されている。

特許やその他の財産権を侵害したり、そのような権利の主張の効力に異議を唱 えたりするようあなたを誘惑することがこの節の目的ではない。この節には、 人々によってライセンス慣行として実現されてきた、フリーソフトウェア頒布 のシステムの完全性を護るという目的しかない。多くの人々が、フリーソフト ウェアの頒布システムが首尾一貫して適用されているという信頼に基づき、こ のシステムを通じて頒布される多様なソフトウェアに寛大な貢献をしてきたの は事実であるが、人がどのようなシステムを通じてソフトウェアを頒布したい と思うかはあくまでも作者/寄与者次第であり、あなたが選択を押しつけるこ とはできない。

この節は、この契約書のこの節以外の部分の一帰結になると考えられるケース を徹底的に明らかにすることを目的としている。

12. 『ライブラリ』の頒布や利用が、ある国においては特許または著作権が主張さ れたインターフェースのいずれかによって制限されている場合、『ライブラリ』 にこの契約書を適用した元の著作権者は、そういった国々を排除した明確な地 理的頒布制限を加え、そこで排除されていない国の中やそれらの国々の間での み頒布が許可されるようにしても構わない。その場合、この制限はこの契約書 本文で書かれているのと同様に見なされる。

13. フリーソフトウェア財団は、時によって改訂または新版の劣等一般公衆利用許 諾書を発表することができる。そのような新版は現在のバージョンとその精神 においては似たものになるだろうが、新たな問題や懸念を解決するため細部で は異なる可能性がある。

それぞれのバージョンには、見分けが付くようにバージョン番号が振られてい る。『ライブラリ』においてそれに適用されるこの契約書のバージョン番号が 指定されていて、更に「それ以降のいかなるバージョン(any later version)」 も適用して良いとなっていた場合、あなたは従う条件と制約として、指定のバー ジョンか、フリーソフトウェア財団によって発行された指定のバージョン以降 の版のどれか一つのどちらかを選ぶことが出来る。『ライブラリ』でライセン スのバージョン番号が指定されていないならば、あなたは今までにフリーソフ トウェア財団から発行されたバージョンの中から好きに選んで構わない。

14. もしあなたが『ライブラリ』の一部を、その頒布条件がこの契約書と矛盾する 他のフリープログラムと統合したいならば、作者に連絡して許可を求めよ。フ リーソフトウェア財団が著作権を保有するソフトウェアについては、フリーソ フトウェア財団に連絡せよ。私たちは、このような場合のために特別な例外を 設けることもある。私たちが決定を下すにあたっては、私たちのフリーソフト ウェアの派生物すべてがフリーな状態に保たれるということと、一般的にソフ トウェアの共有と再利用を促進するという二つの目標を規準に検討されるであ ろう。

無保証について

15. 『ライブラリ』は代価無しに利用が許可されるので、適切な法が認める限りに おいて、『ライブラリ』に関するいかなる保証も存在しない。書面で別に述べ る場合を除いて、著作権者、またはその他の団体は『ライブラリ』を、表明さ れたか言外にかは問わず、商業的適性を保証するほのめかしやある特定の目的 への適合性(に限られない)を含む一切の保証無しに「あるがまま」で提供する。 『ライブラリ』の質と性能に関するリスクのすべてはあなたに帰属する。『ラ イブラリ』に欠陥があると判明した場合、あなたは必要な保守点検や補修、修 正に要するコストのすべてを引き受けることになる。

16. 適切な法か書面での同意によって命ぜられない限り、著作権者、または上記で 許可されている通りに『ライブラリ』を改変または再頒布したその他の団体は、 あなたに対して『ライブラリ』の利用ないし利用不能で生じた一般的、特別的、 偶然的、必然的な損害(データの消失や不正確な処理、あなたか第三者が被っ た損失、あるいは『ライブラリ』が他のソフトウェアと一緒に動作しないとい う不具合などを含むがそれらに限らない)に一切の責任を負わない。そのよう な損害が生ずる可能性について彼らが忠告されていたとしても同様である。

条件と制約終わり

以上の条件をあなたが書いた新しいライブラリに適用するには

あなたが新しいライブラリを開発したとして、公衆によってそれが利用される 可能性を最大にしたい場合には、そのライブラリを誰でも再頒布あるいは変更 できるようフリーソフトウェアにすることをおすすめします。ライブラリの再 頒布を以上で述べた条件(あるいは代わりに通常の一般公衆利用許諾契約書)の 下で許可することによって、あなたはそのライブラリをフリーソフトウェアに することができます。

以上の条件を適用するには、以下で示す告知をライブラリに付け加えて下さい。 保証が存在しないということを確実に伝達するという意味で、最も安全なのは それぞれのソースファイルの先頭にこれらの告知を付け加えることです。また、 それぞれのファイルには少なくとも「著作権」のくだりと完全な告知の在処へ のポインタが含められているべきです。

one line to give the library's name and an idea of what it does.
Copyright (C) year  name of author

This library is free software; you can redistribute it and/or
modify it under the terms of the GNU Lesser General Public
License as published by the Free Software Foundation; either
version 2.1 of the License, or (at your option) any later version.

This library is distributed in the hope that it will be useful,
but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of
MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.  See the GNU
Lesser General Public License for more details.

You should have received a copy of the GNU Lesser General Public
License along with this library; if not, write to the Free Software
Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA  02111-1307  USA
(訳:
ライブラリの名前と、それが何をするのかについての簡単な説明。
Copyright (C)   作者の名前

このライブラリはフリーソフトウェアです。あなたはこれを、フリーソフトウェ
ア財団によって発行されたGNU 劣等一般公衆利用許諾契約書(バージョン2.1 
か、希望によってはそれ以降のバージョンのうちどれか)の定める条件の下で
再頒布または改変することができます。

このライブラリは有用であることを願って頒布されますが、*全くの無保証* 
です。商業可能性の保証や特定の目的への適合性は、言外に示されたものも含
め全く存在しません。詳しくはGNU 劣等一般公衆利用許諾契約書をご覧くださ
い。

あなたはこのライブラリと共に、GNU 劣等一般公衆利用許諾契約書の複製物を
一部受け取ったはずです。もし受け取っていなければ、フリーソフトウェア財
団まで請求してください(宛先は the Free Software Foundation, Inc., 59
Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111-1307 USA)。

また、電子ないし紙のメールであなたに問い合わせる方法についての情報も書 き加えましょう。

また、あなたは、必要ならば(プログラマーとして働いていたら)あなたの雇用 主、あるいは場合によっては学校から、そのライブラリに関する「著作権放棄 声明(copyright disclaimer)」に署名してもらうべきです。以下は例ですので、 名前を変えてください:

Yoyodyne, Inc., hereby disclaims all copyright interest in
the library `Frob' (a library for tweaking knobs) written
by James Random Hacker.

signature of Ty Coon, 1 April 1990
Ty Coon, President of Vice

(訳:
Yoyodyne, Inc.,はここに、James Random Hacker氏が書いたライブラリ「Frob」
(ノブをひねるためのライブラリ) に関するすべての著作権を放棄します。

Ty Coon氏の署名、1990年4月1日
Ty Coon、副社長

あなたがしなければならないことはこれで全部です!


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Free Software Foundation, Inc., 59 Temple Place - Suite 330, Boston, MA 02111, USA

翻訳は 八田真行 <mhatta@gnu.org>が行いました。

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